基本情報技術者試験は簡単なのか、難しいのか

情報処理技術者試験

最初にですが私は情報系の大学院を卒業しており、基本情報応用情報から情報セキュリティスペシャリストデータベーススペシャリストプロジェクトマネージャITストラテジストに20代のうちに合格しています。

基本情報技術者試験に受験して合格したのは大学院の修士2年のときの秋試験でした。

そこについては体験記という形で下記の記事に書いています。

そんな私ですが、今回は改めて基本情報処理技術者試験について、果たして簡単と言えるのか、難しいのかというのを書いていきたいと思います。



結論から申しますと、「簡単な資格ではない。けれどもしっかり2ヶ月くらい勉強したら未経験の人でも合格できる。」くらいの難易度だと思います。

ちなみに今の段階で基本情報を受けて受かるかと聞かれれば、「無勉ではたぶん無理。少なくとも1日は時間がほしい。」と答えます。

高度情報に4つも合格しており試験自体の傾向など詳しく、SEとしても7年ほど経験している私ですが、今すぐに受けろと言われて受かるかどうか怪しいレベルだと思います。

たまに基本情報なんて簡単だ!って人がいますが、私個人としてはそんな簡単ではないと思っています。

実は上記の体験記にも記載していますが、私は基本情報の勉強は2日ほどしかしていません。学生時代だったので丸2日勉強できたのですが、それくらいの勉強で受かってます。



そんな勉強時間で受かるなんてやっぱ簡単なんだ!って思う人もいるかと思うのですが、それは否定しておこうと思います。

さて、なぜ簡単ではないと思ったか、なぜ合格じたいは難しくないと思ったか、それらを記載していきます。

簡単ではない理由

私自身と周囲の経験から

まず、私が基本情報に合格した当時のスペックとしては情報系の大学(偏差値60程度)の大学院2年生で情報工学を学んでいた為、基礎知識があったのと、(嫌味に聞こえるかもしれませんが)それなりに自頭がいいと思ってるので論理的に考えることと暗記なども苦手ではないという前提があったため短期間の勉強で合格したと思っています。

ただ、同じ研究室の同期で3回目の受験でやっと合格した人もいます。

他にも会社の同期でも1回は落ちたという人はそれなりにいます。

要するに、もちろん個々人の能力の違いや勉強時間の違いなどはありますが、それなりの会社に入るような人間でも勉強をしていないと簡単に落ちるというような資格になります。

また、問題傾向としても午前問題は正直知らないと答えられないような問題も多く、絶対に過去問の勉強は必須だと私は考えています。

SEとしての経験が長くても、正直知らない単語もありますし、知ってはいるけど詳しくは説明できないなんてことは多いです。

なので、「簡単だよ!無勉でも受かるよ!」ってのは絶対に間違っていると思います。

合格率から

ちなみに基本情報技術者試験の合格率はここ数年は下記のようになっています。

平成27年度25.8%
平成28年度26.6%
平成29年度22.1%
平成30年度25.6%
令和元年度25.4%

平均すると25%程度ですね。

ITパスポートや情報セキュリティマネジメント試験では合格率は50%程度になっているので確実にそれらに比べると難しくなっています。

4人に1人しか合格しないわけですから簡単ではないというのも理解できるかと思います。

学生も受けるから合格率が低いのでは?と思う人もいますが、合格率については統計を見る限り社会人よりむしろ学生のほうが高いです。

学生のほうが専門学校で試験対策などをしっかりするが、社会人だと独学もしくは会社での短時間の研修のみだったりするので勉強時間の差がでるわけです。


勉強時間から

基本情報に必要な勉強時間について調べたところ、未経験や初学者は200時間、経験者は50時間程度が目安と言われています。

私は15時間程度の勉強で合格していますが、平気で上記の時間かかる人もいると思います。

また、うえの合格率のところでも話ましたが、学生のほうがむしろ社会人より合格率が低いので、経験よりむしろ勉強が大事であるということを改めて知らしめるデータとなっています。

これが社会人のほうが高いとなると経験からある程度回答できるような問題だとわかるのですが…


合格は難しくない理由

今までは基本情報技術者試験が簡単ではない理由を述べてきましたが、次は合格自体は難しくないと考える理由を述べていこうと思います。

すべて理解する必要はない

これはすべての情報処理技術者試験において言えることなのですが、合格点が60%以上となっていることです。

そもそも午後問題は選択式となっており苦手分野を選択しないということができる上、さらに選択した中でも4割近くのミスが出来るわけです。

たまに合格点が8割以上という資格もある中、6割は結構低いんじゃないでしょうか。

基本情報、応用情報は高度情報の資格と違って範囲が広いです。その分、自分の強みを理解して得点できるところはしっかりと得点するようにすることで合格点の6割は目指せます。

勉強しやすい

皆さんご存じの通り、基本情報技術者試験は学生から社会人の最初に取得する資格になります。

高度情報は難関資格となっているため、目指す人も少なかったりして参考書が限られていますが、基本情報はIT系を目指す人、IT系に就職した人がかなりの割合で目指すため、それに対応した参考書などが非常に豊富にあります。

また、会社の先輩や学校の先輩でも探せば絶対に合格している人いるでしょう。そういう人にアドバイスももらえるわけです。

他にも、私はお勧めしませんが、有料の対策講座やオンライン講座など探せばいくらでもあります。

なので、高難易度の資格やマイナー資格と比較すると非常に勉強しやすいようにできているわけです。

過去問から多く出題される

情報処理技術者試験すべてにおいて、過去問は非常に重要となります。

どの試験区分においても午前問題は半分近くが過去問から出題されます。あと2割近くは過去問の類似問題、残り3割くらいが新規の問題です。

しかも、過去問と同じ問題は選択肢の並びまで一緒のことが多いです。

よって、過去問を完全に記憶して理解していると午前問題においては7割は固いということです。

なので、私の場合は午前問題に出題され、午後問題にはあまり出ないような問題は完全に記憶だけしておきます。面倒なときは選択肢だけ覚えてたりします。それでも午前問題はなんとかなります。

午後問題においても、同じ問題は出ませんが、割と傾向としては似ている問題がでます。

なので過去問を制覇できれば人によっては試験は非常に簡単と感じたりすることもあるようです。

まとめ

今回は基本情報技術者試験は難しいのか、簡単なのかについて書いていきました。

結論としては、「簡単な資格ではない。けれどもしっかり2ヶ月くらい勉強したら未経験の人でも合格できる。」となります。

結局は勉強しましょうという話なのではあるが、合格率は25%程度なので、落ちてしまった人もそこまで落ち込むことはないと思う。

ただ、難関資格ということでもないので、初めて受験する人も恐れることはなく、しっかりと対策したら絶対に合格できます。


最後に、合格したのであれば「簡単だから誰でも受かるんだ」とは思わずに、自分をほめてあげましょう。

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